一目観てこれだっと思う。
大概、スケッチに行っていつも思うのは、絵を描きたいと思う樹は、その樹にとってはあまりいい状態でない樹であることがほとんどです。
例えば、枝が根元から折れて、中が空洞になっている、それが進んでうろ画できているもの。さらに進行すると中がすっかり空洞化して、皮だけで自立しているようなものもあります。でも、そういった樹は、描くにはおもしろいのです。中がはだけてその樹の生きてきた様が見えるからです。
この樹はまさしくそういう意味で観た瞬間に感じ取った樹でした。
これから日本画を描こうと思います。どんな絵になるのか楽しみです。(伊東正次)
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