現在の日本画はほとんどの場合パネルに和紙を張り込むスタイルになっています。張り方は基本的に「袋ばり」とか「太鼓ばり」とかといいますが、
いわゆる、パネルの側面部分にのりをつけ、画面に当たる部分にはのりがなく浮いている状態になっています。
水張りとは、紙を水で湿らせ、紙が十分に延びた状態で木製のパネルに張り込むと、乾燥した時に紙が収縮して、ぴんとたるみがなくなります。
日本画に限らず、デッサンやデザインでも同様に水張りを施すことで、水に塗れた時の紙のでこぼこをなくすことができます。
| 1、まず、パネルよりものりしろ(パネルの側面部分)分を大きめに切った紙を用意します。 |
| 2、紙をパネルに合わせておいて、紙の上から水を刷毛で塗ります。その時に、水の塗方は中心から外へ塗ります。 ただ、紙が大きい場合中心まで手が届かない場合も多いので、僕の場合は、150号とかの大きなサイズの紙へは霧吹きなどで紙を濡らします。要は紙を湿らせてのばせばいいわけです。 |
| 3、そのさい、濡らしてから紙を動かすことは難しいので、あらかじめ四墨を合わせておいてから紙を濡らすのがこつです。のり代部分にふのりを塗ります。刷毛で塗ってもかまいませんが、僕は指で直接塗ります。また、新しいパネルの場合は、パネルの側面にもあらかじめ捨てのりをしておくとつきが良くなります。 |
| 4、のりをつけたらパネルの側面に紙を折り込んでいきますが、貼る順番は以下になります。 右側面の中央からわきへ→左側面の中央からわきへ→上側面中央からわきへ→下側面中央からわきへ→ |
| 5、水張りで一番失敗が多いのは角の部分です。引っぱりが足りないと隅じわと言って、その部分が浮いてしまいます。先ほども述べましたが、紙をつかんで引くと紙が破れる場合があります。あくまで、上から外へ紙を手で圧着して押し引く感じです。 |
| 6、塗れいてる時には紙がぼよぼよしていても、乾くとピンと貼ります。完成 |
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