日展で活躍されていて、やはり日展作家の仕事を思わせるフンイキがあります。
まだ三十代、そのうち個性が確立してゆくと思っています。
動物をテーマにした時、飛ぶ鳥をイメージして飛行機、空港の一角にある機体を表現した時はこじつけのようで、あぜんとしました。
小品に自分の家で飼っているうさぎを描かれましたがなかなかかわいいもので作品希望者も出ました。
本人は人物がにが手といっていました。
メンバー一人一人モデルになってクロッキーを描きましたが、動きのある人物が描けていました。
私は作品にはすべてが出ていると思っています。題材、形状はさまざまでも自分を描いていると思っています。
こだわりを捨て、にが手意識を捨て、描いて良いのではと思っています。
ここにビジネスが介入するとかぎられた絵を描く方向になるかもしれません。
二〇〇四年七月
伊藤 髟耳
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工事現場でしょうか。重機の向こうに空があります。空の表情がおもしろかったのでしょうか。 |