口数の少ない、先輩の二人の後に立っているという感じでしたが、自分の意見はきちんと言っていました。
作画においては若い人の中にこんなに不器用な仕事をする人がいるのかと思うほど、小器用な若者が多い中でめずらしい存在だと思いました。
植物を題材にした場合が多く、その中でも蓮をテーマにしたものが多く、それも花ではなく葉を、
展示するもで数回 見せてもらいましたが完成するのだろうかと思うほどまだまだまとまらないという感じです。
一生のうち、絵かきとして どう、いつ 花を咲かせるか、
早く小さな花を咲かせてしまうか、時間をかけて、しっかりしたつぼみを作りゆっくり大きな花を咲かせるか いつかは散るのだから
絵かきとして散っても、人間として生きているとしたら……
本人の努力は三年の展覧会が終わっても続きました。
私は「月に一度の研究会」を開いています。誰でも参加出来るという研究会を持っています。彼は良く作品を持って来ました。
本人は気付いていないかもしれませんが絵に説得力が出てきたような、存在感が出て来たような気がします。
自然の形からアブストラクトが生まれていると思います。
この展覧会の後、しばらく日本を離れ、イギリスの生活がはじまるようです。
二〇〇四年七月
伊藤 髟耳
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3代目の自分達のたまたま展が終わる時、次の世代(4代目)のメンバーを3代目のメンバーが推薦しました。 |